秋葉原と専門店-模型店とゲーム店の今から- 2/2
〈07年11日30日〉
空前の秋葉原ブームとその後
ここ最近の萌え系ブームの影響で、秋葉原を取り巻く環境は大きく変化しました。街中にはチラシ配りのメイドさんが溢れ、歩行者天国にはコスプレして演奏するバンドや女装するお兄さんなど、毎日がお祭り騒ぎのような状況です。
この様な秋葉原の激変についてどのように感じているかを各店にお聞きしたところ、まず「人が増えたこと事態は大いに歓迎している」とのことでした。
ただ、「もともと一見さんよりもネット等で下調べをしたうえで訪れるお客様の方が多いので、店としてのスタンスは変わらない(ゲームハリウッド)」という意見や、「観光客が増えるばかりで、実際にお金を落としていく客層が増えたわけではない(トライ)」、また「(アニメ等の)いわゆるオタク層についてはほとんど意識していない(チヨダレールセンター)」など、秋葉原を訪れる人の増加が実際にお店にとってプラスに働いているかというと、必ずしもそういうわけでもないようです。いわゆる萌え系のオタク層や観光目的で訪れる一般層の増加は、コアなジャンルのお店に関しては集客増加に直結しているわけではないようなのです。
また、街としての人気の高まりが家賃の価格上昇に繋がってしまうという問題点もあり、街が活気付くことが中~小規模のお店にとっては逆にマイナスに働いてしまうということもあるようです。
現在の熱狂的ともいえるオタクブーム、秋葉原ブームが収束した後、秋葉原に観光・冷やかし目的でなく、本当に買い物に訪れてくれるお客さんに対して何を提供していくことができるかということが今後の課題のようです。
ただ、この秋葉原ブームが専門店の増加にも結びついているのはたしかで、「以前は、間口を広く取って強く訴求することの出来る大型店でなければ生き残っていくのが厳しかったですが、最近ではアイデアとネットの口コミ等をうまく使うことで、より小規模な店舗にもチャンスがあるように感じられます(ゲームハリウッド)」と言うとおり、新しいお店でもアイデア次第では十二分に競争に参加していくことができ、街のさらなる発展にも繋がっている様に思えます。
この競争状態が良い方向へ進んでいけば、さらにコアでディープなお店もたくさん誕生してくるでしょうし、秋葉原そのものが『面白い街』としてさらに発展していくことも可能なのではないでしょうか。
皆さんの趣味をより充実させるため、この秋葉原で営業しているたくさんの専門店を見つけ出して、店員さんと仲良くなるくらい通い詰めてみるのをお勧めします。それが、この秋葉原という『面白い街』の発展にもつながるのですから。そして、当サイトがささやかながらも皆様の助けになりましたら嬉しく思います。